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映画「はたらく」コメント文 第1弾 [映画「はたらく」情報]

同志社大学社会学部教授の木原活信先生から映画「はたらく」コメント文をいただきました。ぜひシェアしていただき、映画「はたらく」を多くの方に知っていただき、これからの社会の在り方を一人でも多くの皆様と分かち合いたいと思っております。次回試写会は8月5日(土)の一般有料試写会となります。その後の一般公開の試写は未定であります。また正式な一般上映は来年の予定です。とても貴重な一般試写となっておりますのでご都合のよろしい方はぜひお越しください。また現在、映画「はたらく」を応援する会のメンバーを大募集中です。詳しくはコメント文下をご覧ください。

映画「はたらく」を今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

映画「はたらく」齋藤一男監督 ロゴスフィルムを鑑賞して 
 当初、「普通」の映画と思って鑑賞しましたので、こちらの予想をはるかに超える意外な展開で、鑑賞後はなにか不思議な感覚につつまれました。今でもこの感覚は言語化して説明ができないままですが・・・それは決して避けがたい「重い」ものではなく、主役のしょうへいさんの雰囲気から醸し出される、なにか爽やかな雰囲気でもありました。
 
いずれにせよ、「はたらく」、という意味について、改めて考えさせられました。それは自分自身が「はたらく」ということについてもそうですが。一方で、重度の知的障害を伴う自閉症の甥、中程度の知的障害児の姪が身近にいますので、その目線と、社会福祉学者として、近年、話題になっている障害者の就労ということで、今回の映画をみていました。もうすぐ青年になる甥の場合、そもそも働くなどとは現時点で程遠い状態ですが、障害者にとって「はたらく」とはいかなる意味があるのか。よりラディカルにいうと、重度障害者は、「労働」という意味づけが本人にできないのなら、「労働する」必要はない、ということになるかと思います。健常者間の議論で、一方的に「労働」というものを捉えて、それをあたかも強要するような風潮が政府(厚労省)から近年出ているのには私は極めて懐疑的です。当然、障害当事者からの要求として「はたらく」ことに参加するという要求が起こってくるのとはまったく別の話ですが。目下、「就労支援」ということで、多くの障害者施設では、精神、知的障害者問わず、懸命にそれに取り組んでいます。しかし「はたらく」とは当事者にとって一体いかなる意味があるのか、そこでの意味は十分に問われていないような気がします。
今回の映画が、上記の社会福祉全般における課題を意識したのかどうかは、私には必ずしも十分に読み取れませんでしたが、そもそも人間にとって「はたらく」とはいかなることか必死に齋藤監督ご自身がその意味を考えておられるようでした。恐らく、私の理解では、しょうへいさんにとって、はたらくとは一体何なのか、一つの答えを提供するというよりも、見る側一人ひとりが自ら考えて欲しいということだったのかもしれません。
いずれにせよ、映画「はたらく」は、極めて斬新な映画であり、みるものに不思議な感覚を与え、そしてその後もはたらくとは一体何かについて、自問自答させられる内容だったと思います。これは今も続いています。それでありながらも、鑑賞し終わって、なぜか爽やかな気持ちにさせてくれるものだったと思います。もしかしたら深読みかもしれませんが、これが監督の描こうとする「弱さにある希望」なのかもしれません。
木原活信(きはら・かつのぶ)
福岡県出身、炭鉱の町筑豊で高校生まで育つ。その後、京都、広島、東京、カナダと転々とし、現在は京都市在住。NTT東海カウンセラー、広島女子大学講師、東京都立大学助教授、トロント大学ソーシャルワーク客員研究員を経て、現在、同志社大学社会学部教授。博士(社会福祉学)。専門領域は、福祉思想・哲学、ソーシャルワーク論。実践フィールドとして死生臨床(自殺予防)、精神保健福祉領域。主著に、『「弱さ」の向うにあるもの』(いのちのことば社、2015)、『社会福祉と人権』(ミネルヴァ書房2014)、『対人援助の福祉エートス』(ミネルヴァ書房2003)、『J.アダムズの社会福祉実践思想の研究 』(川島書店1998)(第5回福武直賞受賞)。3人の子供たちと妻の5人家族。趣味は、亀、クラシックギター、カープ。キリスト者。

木原活信先生パーソナルページ http://www.geocities.jp/kihara0918/

 

映画「はたらく」一般有料試写会イベントページ
https://www.facebook.com/events/1910577305879866/

 

映画はたらくを応援する会 第2版チラシ.jpg

 

 



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